映画『さがす』狂気と人間味が交錯する衝撃のサスペンス 片山慎三監督の映画『さがす』は、一見すると「失踪した父を探す娘の物語」のように思えるが、実際にはそれだけではない。むしろ、人間の欲望、罪悪感、そして予測不能な運命が交錯する、濃密な心理サスペンスだ。 本作はミステリー要素を軸にしながらも、登場人物たちの複雑な感情が織りなすドラマとしての完成度も非常に高い。観る者を驚かせる展開の連続と、緻密な構成、そして登場人物の心理描写が圧倒的な没入感を生み出している。 今回は、この『さがす』が持つ独特の魅力と、驚きのストーリー展開を振り返りながら、作品のテーマや演出の巧みさを考察してみたい。 ■ 予測不能…