訓読 >>> 834梅の花今盛りなり百鳥(ももとり)の声の恋(こほ)しき春 来(きた)るらし 835春さらば逢はむと思(も)ひし梅の花 今日(けふ)の遊びに相(あひ)見つるかも 836梅の花 手折(たを)りかざして遊べども飽(あ)き足らぬ日は今日(けふ)にしありけり 837春の野に鳴くや鴬(うぐひす)馴なつけむと我(わ)が家(へ)の園(その)に梅が花咲く 838梅の花散り乱(まが)ひたる岡(をか)びには鴬(うぐひす)鳴くも春かたまけて 839春の野に霧(きり)立ちわたり降る雪と人の見るまで梅の花散る 要旨 >>> 〈834〉梅の花は今が真っ盛りだ。様々な鳥のさえずる声が恋しくなる春がやって来た…