年の暮か正月に、 仏壇または年棚 (としだな) に供える飯のことを 「御霊の飯」(みたまのめし)と言います。 古代には、大晦日の夜に、 「暮の魂祭」(くれのたままつり) と言って、 家に祖先の霊を迎えて食物を供えて祀るという お盆のような風習が広くありました。 「暮の魂祭」(くれのたままつり) は、 平安時代には京都や西日本にもあったことが 『日本霊異記』や『枕草子』に 記されていますが、 『徒然草』十九段には、 「晦日の夜、(中略)亡き人の来る夜とて 玉祭るわざは、このごろ都にはなき」とあり、 鎌倉時代末にはこの風習は廃れたようです。 ただ東北地方では、大晦日の夜、 「御霊の飯」(みたまのめ…