ソクラテス曰く…「ただ生きるのではなくよく生きること」とある。ソクラテスの生きた時代背景は現代よりも緊張感にあふれていた。己の生存のための目先の利益のために簡単に悪に染まっていた人間を、ソクラテスはずっと観察していたのかもしれない。善いことをする者はバカにされ、そうでないものが利口だと褒められていた社会の在り方をソクラテスはどのような目で見ていたのだろうか。金・物・権力などで生存(ただ生きること)の意義をより満たすことに夢中になっている人間のドラマを、魂の目で見ていたソクラテスはその時代ならではのやり方をされて最期を迎えてしまう。古い時代ではジャンヌダルクのような最期だってあったり、魔女狩りな…