「人類は30万年の歴史の大半において極貧だった。暮らしが少し豊かになるたびに人口が増え、結局、1人当たりの生活水準は生存可能なギリギリの線に戻ってしまうからだ。『マルサスの罠』と呼ばれるこの経済的停滞が、ほんの200〜300年前まで人類にとっては当たり前だった」(安田 洋祐・大阪大学教授)。 その後、商品生産の量的形態である近代資本制的生産は、恐慌・戦争・後退を経ながらも庶民生活を大きく向上させた。 ところが、すでに“赤色全体主義”のイデオロギーに変貌し、ドグマへと転化したマルクス主義に汚染された“目”で見れば、このファクトをすなおに認めることができない。 マルクス主義者は、このファクトから目…