(文化14年(1817年) - 明治22年(1889年)7月26日)
日本の武士、実業家。株式会社木村屋總本店の創業者。日本人に受け入れられるパンの研究を行い、小豆餡をパン生地でくるみ、発酵に酒種酵母を使用した「あんパン(酒種あんぱん)」を開発する。明治7年(1874年)に販売を開始すると反響を呼び、翌・明治8年(1875年)には、縁のあった旧幕臣で侍従を務めていた山岡鉄舟の仲介で、同年4月に明治天皇が向島の旧水戸藩下屋敷訪問の際に、木村屋のあんパンが茶菓子として献上された。このあんパンは中央に桜の花びらの塩漬けをあしらったもので、天皇夫妻、特に皇后から気に入られ、宮中御用達となった。