2021年1月6日 わずか60ページほどの小型の本です。著者のレイチェル・カーソンは、アメリカの海洋生物学者・作家で、有名な『沈黙の春(Silent Spring)』を書いた人です。『沈黙の春』は化学薬品による環境破壊を告発した書として、出版(1962年)以来広く世界中で読まれ、高校や大学の環境教育の場では「必読書」とさえなっています。本著『センス・オブ・ワンダー』は56歳の若さで亡くなった著者最後の出版物で、地球環境の素晴らしさ、自然の美しさ、生命の尊さなどを子どもたちや親たちに伝える目的で書かれました。 翻訳者の上遠恵子さんの訳が素直でていねいです。上遠さん自身も自然科学の研究者で、関連す…