第168話 獣道に潜むモノ ツアー2日目は、なぜか最初に、村の小学校を紹介してくれた。可愛い村の子供達が5、6人、体育座りをして迎えてくれる。 この山奥の小さな村に、小学校がある事に少し驚いた。 だが考えてみると、確かに小学生の子ども達に、毎日山を登り下りをさせて、町の学校に通わせていたら大変だし、何より危ない。 小学校までなら一人の先生がいれば、充分学校として成り立つ。少人数だし、村で教えた方が効率がいいと言うのは、考えてみれば良くわかる事だった。 こじんまりとした、ちょっとした平建ての一軒家が学校であるという。風通しもよく、いい空間だ。 逆に日本の鉄筋の学校より ある意味贅沢なのではないか…