解答例 第1 設問1(設問1では、刑法は法名略。) 1 Xが、Aに対し、同人の顔面を手拳で殴打し、よって同人を死亡させた行為に傷害致死罪が成立する。 2 Xが、A宅において、Aの写真にライターで火をつけたものの火が枕やベッドに燃え移らなかった行為について、非現住建造物放火罪(109条1項)が成立する。 (1) A宅は、Aが一人暮らしをしている家であり、かつ、Aは寝室に運ばれる前にすでに死亡していたものであるから、Xの上記行為時点においてA宅は「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物」にあたる。 (2) Xの上記行為は、火の独立燃焼を惹起する現実的危険性を有する行為であり、非現住建造…