『えほんのせかい こどものせかい』松岡亨子/著(文藝春秋) 松岡享子さんが亡くなられたと知り、本棚から出してきてパラパラ見ている。小学校の読み聞かせボランティアをしていたときに、とてもよい研修をしてもらえたことで、それまであまり深く考えたことのなかった子どもと本の橋渡しをすることについても知りたいと思うようになった。正直、松岡さんの著書を読んでいて堅苦しく感じるところもあるし、「おかあさん」と連呼されるとしんどくなるところもある。子どもを育てるのは母親だけではないという思いがあるし、「おかあさん」に対する批判を聞くのはいまだに苦しい。けれど、やはり学びは多い。大人と子どもの違い、子どもをための…