地球に熔けると表現すれば、まあまあ聞こえは良かろうが――。 マグマを慕って自由落下に身を委(まか)す、火口投身の試みは三原山の独占物でないらしい。 阿蘇山もまた、その舞台に使われた。か細いながら、それは確かにあったのだ。 明治三十九年に渋川玄耳が記録している、「阿蘇山に新噴火口が出来た、旧口と共に盛に噴火して居る、先日来二人まで投身者が有ったから、山霊が穢れを怒って暴れるのだ、と山下の村民は大に危惧を抱いて居る」云々と。 (Wikipediaより、阿蘇山中央火口丘) 火山としての格ならば、むしろ大いに上回る。 にも拘らず阿蘇山が、ついに三原山になれなんだ理由(ワケ)。自殺用のスポットとしてメッ…