久々の舞城さん。果実シリーズ(勝手に命名。正式なシリーズ名があるかは謎) 第三弾。三作収録されております。 一話目の表題作『畏れ入谷の彼女の柘榴』は、半年以上身体に触れてさえいない妻が 妊娠した。俺は妻の不貞を疑うが、妻はあくまでも知らないと言い張る。そんな 夫婦の危機の中、四歳になる息子の指の異変に気づく。息子が「ピー」をすると、 指先が光り、そこから生命が生まれる!?妻のお腹の子は息子の「ピー」が 原因なのだろうか――? 四歳の子供が面白がって生命を誕生させるシーンは、なかなかにショッキング。 でも、それをやらせていた人物の倫理観に一番怯えました。せめて、主人公が まともな感性を持っている…