ここのところずっと読んでいる柚木麻子さんの「らんたん」はいよいよ残り 少なくなってきました。 恵泉女学園の創立者である河井道さんを中心とした女性たちの物語でありま して、明治に始まって、先の大戦後に新憲法で男女平等と位置づけられるところ まで来ると、終わりが見えてくるようです。 これまでのところで、ぽつんぽつんと登場してきた市川房枝さん、加藤シヅエ さん、柳沢白蓮さん、村岡花子さんたちが、大戦後に顔を揃えるようになりま して、大河小説の趣であります。 戦時中の戦争協力についても書かれていて、河井道さんであっても神格化が 過ぎていないのがよろしいように思いました。 当方にとっては、なによりもこの…