尾澤木彫美術館の次は足を延し、東御市の梅野記念絵画館へ。 ここは以前にも来たことがあるが、この辺りは合併前は北御牧村といい平安時代から良馬の産地として知られ、千曲川の流れる市の中心地を見下ろす高台で風光明媚なところである。 杣雅司(そま まさし、1946~)という画家は初めて聞く名前であったが、中世の宗教画を思わせる静謐な画面は有本利夫を強く連想させる。有本が明るく色彩豊かな静けさを描いているのに対し、杣はグレーのモノトーンの暗く沈み込んでいくような静けさがすべての作品に共通している。 「少女」 額縁の効果で古い石造りの建物に穿たれた窓から少女が覗いているようだ 「男の肖像」 (杣雅司展パンフ…