『完訳グリム童話集(一)金田鬼一訳』その9 『森のなかの三人一寸ぼうし』〈KHM13〉 【あらすじ&ひとりごと】 昔、妻を亡くした男と、夫を亡くした女がいました。 男には一人の娘、女にも一人の娘がいます。 娘たちは知り合いになり、女のところへ行きます。そのとき、女は男の娘に「私がお父さんと結婚したがっていると言ってほしい。そうしたら、あなたを毎朝ミルクで体を洗わせ、ワインを飲ませてあげる。でも、うちの娘には水で体を洗わせ、水を飲ませる。」と言いました。 その娘は家へ帰り、父親に話します。男は、決めることができず、長靴を脱ぎ、「この長靴には底に穴があいているが、それを屋根裏の大きな釘につるし、そ…