グリム童話集。原題は「Kinder- und Hausmarchen」。ヤーコプ・グリムとウィルヘルム・グリムの兄弟による再話。 「赤ずきん」「シンデレラ」「ラプンツェル」「ヘンゼルとグレーテル」「白雪姫(厳密には「雪白姫」)」など、有名な話がある。一方で、ただ単に、皆さんが集まって人をやっつける「コルベス様」のような陰惨と言うか不条理なものもたくさんある。
『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その77 『ヨリンデとヨリンゲル〈KHM69〉』 あらすじ(要約) 昔、森の真ん中の古い城に婆さんが一人で住んでいましたが、それは大変な魔法使いでした。 昼間は猫や梟の姿に変え、夜は人間の姿になりました。獣や鳥をおびき寄せ、殺して煮たり焼いたりしました。誰も城のそばまで来ると、婆さんがいいと言うまでその場から動けません。 若い娘がこの魔法の中に入ると、婆さんは鳥に変え、鳥かごに閉じ込め、部屋に運び込みました。珍しい鳥のかごを七千ほど持っていました。 嫁入り前の娘が一人いました。ヨリンデという名で美しい女でした。ヨリンゲルという名の美しい若い男と結婚の約束をし…
『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その76 『どろぼうの名人とその大先生〈KHM68〉』 あらすじ(要約) ヤン公は息子に仕事を習わせようと思いました。教会に行って、息子にはどんな商売がいいか教えてくださいと、神様にお願いしました。 すると、牧師が祭壇の後ろにいて「泥棒の名人」と言いました。それを聞くと、ヤン公は神様のお告げだと息子に泥棒の名人になる稽古をさせることにしました。 ヤン公は息子を連れ、物を盗むことを得意とする人を探しに出掛けました。二人は森に入り、小さな家に婆さんがいました。 「泥棒の名人は知らないかね」 「そんなことなら、ここで稽古できるよ」と婆さんが言いました。「あたしの息…
♫ When You Wish upon a star Make no difference who you are Will come to you・・・♪ (When You Wish upon a star星にねがいを, 作詞:Ned Washington 作曲:Leigh Harline) 繁華街のピアノジャズバーで 国文学者のF先生 心理学者G先生 独文学者B先生と英文学者のK先生が はなしている・・・ K「お・・♪ふふふ ふふふぅ~ん・・・・・・星にねがいを・・・こころに夢を・・」 G「はは・・ロマンチストだなぁKさんは・・ ピノッキオは人に かわれますかねぇ・・・」 B「アーレス…
完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その72 『黄金のがちょう〈KHM64〉』 あらすじ(要約) 昔、男に三人の息子がいました。末の子は抜作といって人に馬鹿にされ、人並みの扱いを受けませんでした。 一番上の兄が森へ入ろうとしたとき、母が上等なお菓子とぶどう酒を持たせました。 森で一寸法師の爺さんが出てきて「あなたのお菓子をひとかけくださいな、ぶどう酒を一口飲ませてくださいな」と言いました。 すると、息子は「お前にあげたら、自分のがなくなる。退いた」と言い、行ってしまいました。 それから、木を切り始めましたが、切り損なって斧が腕へくいこみ、家へ帰って包帯をしなければいけなくなりました。これは一寸法…
『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その71 『三枚の鳥のはね〈KHM63〉』 あらすじ(要約) 昔、王様に王子が三人いました。そのうちの二人は利口でしたが、三番目はあまり口もきかず、間抜けだったので抜作と言われていました。 王様は年とって体が弱くなり、どの王子に国を継がせたらよいのかわかりませんでした。 王様は王子たちに「旅に出て、一番上等の絨毯を持って帰った者をわしが死んだあと王にする」と言いました。 王様は三人を城の外へ連れ出し、鳥の羽毛を三枚空へ吹き飛ばして「この鳥の羽の飛んでいく方に行け」と言いました。一枚の羽は東に、もう一枚は西に飛んでいきましたが、三枚目は地面に落ちました。 一人…
『ハーメルンの笛吹き男 伝説とその世界』阿部謹也ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界 (ちくま文庫)作者:阿部 謹也筑摩書房Amazon「ハーメルンの笛吹き男」といえば子供の頃に読んだグリム童話の代表作。 実家は夏に虫が大量に出入りする純日本家屋なので、笛吹き男がハエと蚊を連れてってくれないかなあと思っていました。 学びゼロの思い出!そんな笛吹き男伝説、びっくり仰天なんですが、史実らしいです。 マジか。歴史的な事実は以下。 「1284年6月26日、ハーメルンの町から130人の子供達が失踪した」 130人って多いな!! あとハーメルンって町は実在するんだ!(現在もドイツの観光地である)この史実が…
『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その69 『水のみ百姓〈KHM61〉』 あらすじ(要約) 昔、金持ちの百姓ばかり住む村がありました。貧乏な百姓は一人だけ、皆は水のみ百姓と言っていました。 水のみ百姓は牝牛一頭も持たず、おかみさんは欲しくてたまりません。 ある日、水のみ百姓はおかみさんに言いました。「名付け親の指物師の親方に木で子牛を作ってもらい、他の牛と同じに見えるように樺色に塗ってもらおう。そのうち大きくなって牝牛になるよ」 親方は子牛をこしらえ色をつけると、草を食べているように頭を下げていました。 明朝、水のみ百姓は牛飼いを呼びとめ「俺も子牛を一匹持ってるが、小さくて抱いてもらわないと…
『完訳グリム童話集(二)金田鬼一訳』その68 『二人兄弟〈KHM60〉』 あらすじ(要約) 昔、金持ちと貧乏人の兄弟がいました。金持ちの方は金細工師で悪い人でした。貧乏人の方は箒作りをして、善良で正直者でした。貧乏人には双子の兄弟の子どもがいました。 貧乏人が森へ行ったとき、黄金の美しい鳥を見ました。小石をぶつけると、黄金の羽根を一枚落とし飛んで行ってしまいました。この羽を兄へ持っていきました。 「純金だ」と言って、兄は弟にたくさんのお金をやりました。 翌日、森で同じ鳥が飛び出し、巣に金の卵がありました。それを持ち帰ると、兄は今度も弟にお金をやりました。 弟は3度目も森で金の鳥を見つけたので、…
マルクト広場は歩き易く舗装されているけれども、路地に入るとヨーロッパの古い街で見られる丸みを帯びたコプフシュタインプフラスターの石畳(円頭石舗装)。散策にはやはりスニーカーか真冬なら靴底のしっかりした短ブーツ、駐車が難しいので電車で訪れた方が無難な街という印象。カイザープファルツ(皇帝の城)の続きです。 カイザーザール(皇帝の広間)。 プロイセン王家の神格化を意図したシンメトリックな祭壇画の様式。初代ドイツ皇帝の絵が広間の中央に据えられ、その両脇には神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世(バルバロッサ)からルイーゼ王妃まで歴史神学的に描かれた壁画が並んでいる。絵の中心には皇帝ヴィルヘルム1世と息子のフ…
つぐみのひげの王さま (グリム童話より)モーリス・センダック 絵矢川澄子 訳評論社 児童図書館・絵本の部屋1979年12月10日 初版発行2008年9月20日 3刷発行KING GRISLY-BEARD (1973) 河合俊雄『村上春樹で出会うこころ』の中で、個人の成長と「家族から分離」という文脈で紹介されていた本。 megureca.hatenablog.com グリム童話、面白そうだとおもって、図書館で児童書を探してみた。すぐに借りられる本書を借りて読んでみた。 ちょっと小ぶりな絵本。 なんか、みたことがある絵の気がする。しかし、本書には絵や訳者についての情報は載っていない。調べてみた。 …