(悪の帝国を通して世界を見れば、何が起こっているかを簡単に理解できます) 1)悪の帝国と心の領域 筆者の悪の帝国の世界観のアイデアは、脇田晴子氏の文化観と水林章氏の法度制度論をヒントにしています。 脇田晴子氏の歴史観では、天皇制を中心とした文化(感情優先、文化パワー、水林章氏の法度制度)の世界と、武力を中心した力(科学パワー)の世界の対立と協調で中世が進んだと考えます。 そして、戦国時代を、文化パワーが、科学パワーを圧倒した時代とみなしています。 脇田晴子氏は、戦国時代は、法度制度が効かない下剋上の武力中心の時代という旧来の世界観の反転です。 江戸時代の学問の系列は、幕府の官学(文化パワー)と…