「何十日も仕事して、その持久戦に耐えていくあれがなくなって。だからしんどくなってきて。あの状態で生きていこう思ったら、誰か他人でも親戚でもね、僕がその時点でも思っとったんやけど、十二万円の障害年金渡すから、上げ膳据え膳でずっと一つの部屋にかくまってくれるような人間がもしおったら、生きとったと思うけどね。」 岡江晃 『宅間守精神鑑定書ー精神医療と刑事法のはざまでー』亜紀書房 2013年 “極限環境微生物” 今回の新劇場版で、私が、いちばん気持ちをゆさぶられたのは、実の息子・シンジへ向けて語られた、碇ゲンドウの、初めての内面の告白でした。 ゲンドウは、幼い頃から、人間の集まる場所が苦手で、本ばかり…