生徒指導主事は非常に大変だからやらない方がいいとアドバイスされたこともあって、この仕事は引き受けないようにしようと考えていた。しかし、前任者の急死という窮状に引き受けることになった。尊敬する同僚先輩からは、衆目の一致するところは君が最適ということだ、とまで言われては逃げるわけにもいかなかった。 生徒指導主事は生徒指導の旗振り役であると言った人がいたが、旗振り役には何となく違和感を覚えていた。教職員の先頭に立つリーダーというより、ああやれこうやれと教職員に指図する意味合いを感じたからだ。 事件や問題行動を解決するのが生徒指導(=消極的な生徒指導)と、多くの人が考えいた時代もあったが、今は生徒をよ…