ある日の午後のことである。奥さんが、段ボール箱とゴミ袋を持ち、部屋の中を行ったりきたりしている。 とても忙しそうだが、いったい何をしているのであろうか? 気になった吾輩はいつものように聞き耳をたて、奥さんと主人のようすを観察してみることにした。 すると、あんなに慌ただしく動き回っていた奥さんが、急に物静かになり、突然呟き始めたのである。 奥さん:ずっと着ていない洋服、食器、本、昔好きで集めた雑貨などがたくさんあって、クロゼットと納戸のドアが閉まらなくなっちゃった。 この際、思い切って捨てることにしよう。 でも、まだ、新品同様で使える物ばかりだから捨てるのはもったいない。 それで、私より年配の方…