// 「ここに来たことありますか?」 「ここがどんな宿か知っているんですか?」 「本当に大丈夫ですか?何もないですよ。ご飯も飲み物も無いですよ。」 電話口の女将は、若干いぶかし気に僕に質問を繰り出してきた。 大丈夫なのだ。 僕は初めてだが、カクゴができている人間の目をしていた。 だからこそ、暗雲にも突撃できる こんなにも晴天だというのに、磐梯吾妻の上空は分厚い雲だ。 いいじゃないか、行ってやろうぜ。 横向温泉、「中の湯旅館」。 今回はここで1泊する。 雪の中の湯治宿 鄙びた世界が僕を癒す 極上のお湯に浸かれ 自炊しよう、酒飲もう 旅館内を探検しよう この宿の再開を祈り… 住所・スポット情報 雪…