作家。1984年兵庫県生まれ。 1999年、中学3年の時に中学生将棋王将戦で優勝。同年9月奨励会に6級で入会。井上慶太九段門下。 1級まで上がるも2003年、19歳で退会。 その後大学、社会人生活を経て作家活動を始める。 2010年、ジャンプ小説新人賞フリー部門特別賞を受賞。 2011年、「サラの柔らかな香車」で第24回小説すばる新人賞を受賞。
橋本長道の『覇王の譜』を読んだ。 覇王の譜 (新潮文庫) [ 橋本 長道 ]価格:825円(税込、送料無料) (2024/3/20時点) 楽天で購入 才能があるにもかかわらず、生かしきれず低迷する主人公。先にプロ棋士となりタイトルを保持する旧友との関係を絶って、彼を倒すために努力していく。その先には・・・。 将棋の世界で闘う男を描く作品。これが読み応えあり。対局の様子を盤面なしで読ませるのはすごいよねぇ。ぐいぐい引き込まれて一気に読了。さすがに将棋界に詳しいお話しだなぁとおもって読んでいたのだが、著者は元奨励会員らしい。面白くて読んでおかないともったいない。将棋を知らなくても十分楽しめるが、知…
将棋ファンにはたまらない一冊ではないか。プロ将棋のバックステージツアーに連れて行ってもらったような気分になっている。これまでの将棋小説にもずいぶん楽しませてもらったが、細部の詰め方が違う。これまでも棋士への道の厳しさや局面での心理状態は描かれていたが、深みが違うというべきか。それもそのはず、著者の橋本長道さんは元奨励会の会員。プロ棋士を目指していたと思われる。 覇王の譜(新潮文庫) 作者:橋本長道 新潮社 Amazon 野球だろうがサッカーだろうが、プロの世界は「天才」や「神童」の集団といってもいい。将棋の世界だって「天才」たちが集まり、しのぎを削っている。主人公の直江大もそうだった。18歳で…