資本主義とエディプス ・大地機械、専制君主機械に続く資本主義機械では、社会の中で決まった役割を担っている人物や機関を、父や母(のようなもの)だと認識させる力が働く。例えば、職場や住んでいる都市や国家を家族的に捉えることになる。家族的なイメージが覆いかぶさることで、社会全体のシステムを批判的に見る視点が持ちにくくなる。(304) ・フロイトは特定の対象や目標に縛られないリビドーの存在を想定することで、「欲望」を脱領土化、脱コード化したが、それが働く領域を「家族」に限定し、再コード化してしまった。社会動かす「超越的対象」に対する「良心の呵責」、存在の負い目であれば解消しようがないが、エディプス三角…