岩波文庫137ページ「迷悟善悪の論に比することなかれ、邪正真偽の際(きわ)にとゞむることなかれ」 今この瞬間瞬間での生活=仏道修行について、迷いとか悟りとか善であるとか悪であるとか、そういう頭の中での抽象的な比較をして論じるようなことをしてはいけない。邪なものだとか、正しいものだとか、真偽だとかそんな範囲の中に留まってあれこれ考えたりしてはいけない。 坐禅によって大宇宙の真理と一体となる。これは人間の脳みそ、頭の中でどうこう出来るものではない。坐禅という行動をする以外に大宇宙の真理と一体となることはできない。 今は知識とか学校の成績とか会社での業績とか、相対的な尺度が大勢を占めていると思う。し…