歯科医院で当たり前のように使われているレセプトコンピュータ(レセコン)や電子カルテ。その歴史を紐解くと、必ずその名が挙がる企業があります。1979年の創業以来、45年以上にわたり歯科医療のIT化をリードし、業界トップシェアメーカーとして君臨してきた「株式会社ノーザ」。約1万件の歯科医療機関を支える、まさに業界の巨人です。しかし、その絶対王者が、第9期決算で約2.4億円という当期純損失を計上しました。長年の実績と安定性を誇る企業に何があったのか。それは、衰退の兆候なのでしょうか。それとも、未来への飛躍に向けた戦略的な「種まき」なのでしょうか。官報に示された数字の裏側を、事業内容と近年の大きな動き…