看取り期の母は、気になる。 驚くほどにやせ細り、その肌もカサカサ。 「家に帰りたい。」も、一切言わなくなり、代わりに口にするのは 「しょうがねえこての。」 2年近くに及ぶ病院と施設への移動、そして自分の体の変化をしっかりと自覚。 唯一、症状が弱くなった時、食欲がわく。 側にいたい! が‥‥‥‥弱り切った夫の存在も、おざなりに出来ない。 溜まった雑用もこなして戻って来ようと、一旦帰宅。 すると横たわったソファから夫が、 「母の日に、子どもは何か送ってきた?」 何かに縛られるのは、苦手なわたし。 姑も同様らしく 「誕生日だの、母の日だのといって、何か送るのは止めて下さいよ。 1回そんなことをしてし…