はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と百と六十三 「メディスン ト ポイズン ハ ヒョウリイッタイ」 「メディスン(medicine)とポイズン(poison)は表裏一体、と、思わないかい」 「それは思います」 「おっ、珍しくリアクションが早いな」 「健康なときに薬を飲めば、たいていは体調を崩してしまうでしょ」 「お~、それ、わかりやすい。薬は、ある意味、毒。毒はドコまでも毒なんだけれど、この際、そんな毒であったとしても、よんどころなく、毒を以て毒を制す、みたいなトコ、あるからな~」 毒を以て毒を制す、か~。 「ソレって、あの、社会における『必要悪』というモノとも似ていますよね」 「必要悪?。…