昔からルソーが好きだ、フランス革命に多大な影響を与えたジャン・ジャック・ルソー(1712─78年)が。ルソーについては岩波新書の青、桑原武夫「ルソー」(1962年)を始めとした既刊の詳しい解説書籍が充実してあるので各自参照してもらいたい。桑原武夫はフランス文学者であるが、この人は京都大学人文科学研究所にてルソー研究をまず共同研究でやり、次にそのフランス革命思想つながりで、ルソーの「社会契約論」を漢文調で抄訳した「民約訳解」(1882年)を出して日本にルソーを紹介した中江兆民の研究をやっており、桑原のグループによるルソー研究ならびに中江兆民研究は相当に優れている。 以下、ルソーの経歴との関係を主…