水の物理的挙動を取り扱う力学のこと。
河川工学、農業工学、海岸工学、水道工学などの基礎学問。
元来、水利用や治水に関する経験則に由来する学問であったが、レオナルド・ダ・ヴィンチによる開水路流の研究や、流れの連続式の確立などがターニングポイントとなり、体系化が進んだ。この後、理論面ではニュートン力学や微積分学などの影響を受けた一方、現場では河川管理などによって培われた経験則が引き続き組み込まれていった。このような背景から、19世紀までは理論面と実践面で大きな隔たりがあったが、ルートヴィヒ・プラントルが発表した「境界層理論」により、両者のギャップは解消された。