『鳩のごとく 蛇のごとく 斜陽』(2022:近藤明男)を、TOHOシネマズ日本橋スクリーン4にて見る。1200円。 増村保造の助監督を務めたこともある近藤明男監督が、増村監督と脚本家・白坂依志夫が遺した草稿脚本をもとに脚本を完成させて映画化。 何をいまさら、という感が強く、はたして自立する女性像を描ききることができたのかな、というのがこの作品の見どころ。 残念ながら、主人公のモノローグで進む内容は、筋を追っているだけの当たり障りのない凡庸な作品に終わってしまった。 水野真紀の母親は、最後の貴婦人には見えず、主人公のかず子を演じた宮本茉由もきれいきれいなだけで、とても自己主張して、戦後の荒波をこ…