桜の花はまだ一分咲き。気温だけはすでに夏。 今日は暑かった。夏のように暑かった。 そんな日曜日、私は汗だくになりながら上野や谷根千界隈の桜を探し回った。そして、分かったのは少なくともソメイヨシノは一分咲きだということと、気温が高すぎると花見どころではないということのふたつだった。 開花宣言が遅かったせいなんだろう、上野界隈には “花見” という言葉の魔力に惹きつけられた観光客が集まり、花見の宴を張っているグループも多かった。いわゆる行楽客の多い谷根千界隈とはかなり趣きが違う。やはり、一本桜の多い谷根千界隈で花見をするのは地元民だけということなのかもしれない。 「桜の花が見たい」というより、「花…