今日は幕末から明治初期の間に起きた廃仏毀釈についてです。これは明治維新を推進した人々の中にあった神道を日本の国教にしようという思想から始まりました。さほど影響のなかった地域と文化財の多くが破壊されたほど激しかった地域があり、当時の事情を知る人もその後口をつぐむことも多かったので意外と知られていないのですが、その影響は後々までも残りました。 私の父方の菩提寺は創建が古く、真言宗の寺だったのが室町時代に日蓮宗に改宗したという寺です。徳川家の祈願所で皇室ともゆかりのある寺で、古来より神仏習合色が強かったのですが、神仏分離で寺と神社に分けられた上、建物、仏教美術などがかなり破壊されたようです。 長い間…