江戸時代役職事典を読んだ。タイトルは「江戸時代役職事典」となっているが、中身は「役職編」、「制度編」、「ひとと役職編」に分かれている。また、巻末に「江戸幕府役職要覧」が付録として採録されているが、この要覧に列挙されているすべての役職が、前半の部分で説明されているわけではないので、ちょっと残念だった。今の世の中でもそうだが、時代が移り変わって、必要がなくなってしまった役職でもなかなか廃止されずに残っているというようなことは、江戸時代にもあったようだ。例えば「貝太鼓役」というのがある。以下のように記されている。 戦場において指揮を高揚するために、陣太鼓や法螺貝を鼓舞するために儲けられた役職である。…