陸軍戦闘機の無線兵装の実装の実態について 陸軍戦闘機用無線機には、飛3号無線機が使用されており、通信距離100粁(km)、短波を使用、重量15kg以内、電話を主とし、電信の使用も可能というのが基本的な諸元である。なお、通信距離100粁は対地通信の条件であり、編隊内電話通信については戦闘飛行団戦闘の要求(所要通達距離50粁)を満足させることは出来なかったとのことである。今回は陸軍戦闘機に搭載された無線機がどのように実装されて、如何に使用されたかなどの実態を具体的に検討することとした。まずは飛燕に搭載された99式飛3号無線機を参考に示す。 上記資料から飛3号無線機の受信機はパイロットのコックピット…