神野直彦『財政学』(27) 今回は、第12章 租税の分類と体系 の続き(pp.175-180)である。 直接税と間接税 「税法入門」*1によれば、直接税と間接税の区分は、「税金を負担する者と税金を納める者が、同じか異なるかによる分類」である。直接税の代表的なものは「所得税」であり、間接税の代表的なものは「消費税」である。そして、「直接税と間接税の区分は、転嫁の有無によって説明される。」としている。 所得税には、個人の所得に課税される「所得税」と、法人の所得に課税される「法人税」がある。いずれも所得(収入ではない)の多寡により税率は異なり、納税金額が異なる。所得がなければ課税されない。(なお、現…