「偶然と想像」(2021)を高崎映画祭授賞式会場の高崎芸術劇場で見た。監督は「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介。第71回ベルリン国際映画祭で審査員グランプリを受賞を受賞。3話からなるオムニバス・ドラマ。セリフが舞台劇を思わせるような違和感のある会話劇だが、なぜかしっくりくるし緊張感もある。 第1話「魔法(よりもっと不確か)」 カメラマンがモデル撮影を行って、パソコン画面で出来栄えを確認。OKが出て、モデルの芽衣子(古川琴音)は、親友でヘアメイクアーティストのつぐみ(玄理)とタクシーで帰宅の途につく。 車中で、芽衣子はつぐみから最近あった男が不思議にも似た境遇だからか波長が合ったと聞かされる。相…