馬伯庸『両京十五日』ハヤカワミステリを読了。 明朝の中国を舞台に、期限内に南京から北京に辿り着かなければならないのだが、そこに幾多の困難、妨害が立ちふさがるという『深夜プラス1』タイプの冒険小説。向かう一行は、命を狙われている皇太子、頭は切れるが世に出ることを捨てて酒浸りとなっていた捕吏、才気に満ちてはいるが生真面目で融通の利かない下級役人、なにやら秘密を抱えている優秀な女医の4人。立ちふさがるは、政府転覆を狙う一派に白蓮教徒! いやあ、面白い。翻訳小説とは思えないほど文章がこなれていて、すいすいと読めてしまう。登場人物のキャラも立ちまくり。しかも、文章がやたらと映像的で、まるで映画……という…