標記公演を見た(10月21, 22日昼, 23, 28, 29日昼 新国立劇場 オペラパレス)。7日間9公演、主役キャストは5組。バレエ団の総力を挙げた新制作である(作品については ①)。 ジゼルは見た順に、小野絢子、柴山紗帆、米沢唯、木村優里、池田理沙子。それぞれの個性を十分に生かした舞台だった。初日の小野は「ジゼルはこうあるべき」という理想形が自分の内にあり、それに向かって邁進するタイプ。姿形のよさ、行き届いた振付遂行に、精緻なジゼル像が浮かび上がった。2幕での飛翔感が素晴らしい。柴山は内気で儚いジゼルらしいジゼル。クラシカルな美しさに加え、狂乱シーン、終幕の慈愛に真情が滲み出た。 米沢は…