2月9日付朝日新聞に「現代の逃走論」という記事があり、ヨシダナギさん(フォトグラファー)、今井紀明さん(NPO法人「D×P」理事長)、浅田彰さん(批評家 大学教授)の3人の話が載っています。 「逃げ」や「逃走」には否定的なニュアンスがついて回ります。一般に、壁に突き当たったら、逃げずに向き合うのが正道で、困難に出会って逃げてばかりでは人間がダメになるという観念は、建前上とはいえ、非常に強くあります。しかし、ここに出てくる三人は、世代の違いはありますが、三人とも、自分を失わずに生きていくためには、積極的か消極的かはともかく、「逃げ」という手段もありだと強調しています。特に、1983年に出した『構…