システム開発に限った話ではないが、少量の作業を取引先に「これくらいの作業はタダでお願い」というニュアンスで依頼することがある。取引先の判断で、無償での対応が許容される場合もある。しかし、慎重に考えてほしい。無償対応を依頼された組織は断りたい場合でも、取引上の力関係を考慮し、今後も良好な取引を継続したいとの考えから、不本意に無償対応を飲み込んでしまうかもしれない。取引先に作業を無償で対応するよう要求することについて、事例を元に、整理・分析し、コンプライアンス面のリスクを中心に考えてみた。コンプライアンス教育に活用してほしい。目次 1.無償対応の要求が発生してしまった背景 2.無償対応のコンプライ…