高句麗の王権を支えた一族に牟頭婁がいる。今回は牟頭婁塚の牟頭婁墓誌を紹介。その登場人物である牟頭婁(むとうる)、そして冉牟(ねんむ)について記す。日月の子との表現が古代史をとく手がかりと考える。次の流れで紹介していく。 ・牟頭婁塚墓誌(むとうるづかぼし)・牟頭婁墓誌の概要・牟頭婁墓誌の内容・牟頭婁(むとうる)・冉牟(ねんむ)・慕容氏・日月 ■牟頭婁塚墓誌(むとうるづかぼし) 牟頭婁塚は現在の中国吉林省、かつての高句麗の好太王碑のある集安平野にあり、十数基の小土墳のうちのひとつ。 塚の石室は主室と前室があるという。 ・主室:正方形で約 3m×3m・前室:長方形で約 3m×2m この前室の正面の上…