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牧神

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サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•1ヶ月前

馬と少年（ナルニア国ものがたり５）

ナルニア国ものがたりにおけるサテュロスの類の紹介シリーズ 1巻『ライオンと魔女』はこちら 2巻『カスピアン王子のつのぶえ』はこちら 4巻『銀のいす』はこちら 今回は第5巻の『馬と少年』（C.S.ルイス著、瀬田貞二訳、岩波書店、2012）（新版22刷）。原著は1954年発表、原題は"The Horse and His Boy"です。執筆速度が速い… 今回はスピンオフ的な位置付けで、ペベンシー兄妹がナルニアを治めていた時代のお話。珍しく（シリーズ唯一？）現代イギリスから迷い込む少年少女はおらず、最初から最後までアスランの世界で冒険が繰り広げられます。 主人公は人間のシャスタと、ナルニア生まれの馬の…

#牧神#サテュロス

関連ブログ

サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•1ヶ月前

銀のいす（ナルニア国ものがたり４）

ナルニア国ものがたりのサテュロスの類のご紹介シリーズ 1巻『ライオンと魔女』はこちら 2巻『カスピアン王子のつのぶえ』はこちら 5巻『馬と少年』はこちら 今回は第4巻の『銀のいす』（C.S.ルイス著、瀬田貞二訳、岩波書店、2011）をご紹介いたします。原著は1953年発表、原題は"The Silver Chair"。 なぜ3巻『朝びらき丸 東の海へ』を飛ばしたかといいますと、そちらには半獣のひとたちがまるっきり出てこなかったからです。 『銀のいす』は初めてペベンシーの4兄妹が出てこない作品。主人公はいじめられっ子の少女ジル・ポールと、前作『朝びらき丸〜』を経てイヤミな性格がだいぶ矯正されたユー…

#牧神#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•2ヶ月前

「サテュロスと火」

「サテュロスと火」というお話をご紹介いたします。 「サテュロスと火」はエドウィン・ペリーによるイソップ寓話の467番として語られているお話。（イソップ寓話のもうひとつのサテュロスの話はこちらの記事で） サテュロスが火を抱きしめてキスしようとしたので、プロメテウスが「髭が燃えちゃうよ」と忠告した、という話火は触れたものを焼くけれど、うまくやれば便利な道具になるよ、という教訓つき。 これはイソップとしてまとめられてはいるけれど、多分プルタルコスによる「いかに敵から利益を得るか」の2-86Eを引用したものでしょう。またこちらのプルタルコスの記述はアイスキュロス「火を点けるプロメーテウス」からの引用と…

#牧神#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•2ヶ月前

英雄伝（対比列伝）　前半

プルタルコスの「英雄伝（対比列伝）」のなかのサテュロス関連の記述をまとめてみようと思います。今回はひとまず前半。 参照したテキストは ・『英雄伝 1』(柳沼重剛訳、京都大学学術出版会、2007) ・『英雄伝 2』(柳沼重剛訳、京都大学学術出版会、2007) ・『英雄伝 3』(柳沼重剛訳、京都大学学術出版会、2011) 出版社のページはこちら 京都大学学術出版会：英雄伝 1 京都大学学術出版会：英雄伝 2 京都大学学術出版会：英雄伝 3 いやあ全部日本語で読めるんだから本当にありがたいですね。 英雄伝とは、紀元後1〜2世紀の著述家・プルタルコスによる古代ギリシア/ローマ人の伝記集。日本では「英雄…

#牧神#パーン#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•3ヶ月前

カスピアン王子のつのぶえ（ナルニア国ものがたり２）

ナルニア国ものがたりに出てくるサテュロスの類の紹介シリーズ 1巻『ライオンと魔女』はこちら 4巻『銀のいす』はこちら 5巻『馬と少年』はこちら 今回は第2巻、『カスピアン王子のつのぶえ』に登場するサテュロス的な人々をご紹介します。 テキストは『カスピアン王子のつのぶえ』（C.S.ルイス著、瀬田貞二訳、岩波書店、2011（新版第21刷））によります。原著は1951年発表、原題は"Prince Caspian"。 前作から1年が経過したイギリスにて、4人のきょうだいは夏休みが終わり寄宿舎へ戻るところ。しかし汽車を待つホームでなんだかわからない力にぐいぐい引っ張られ、気づけばふたたびナルニアを訪れて…

#牧神#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•3ヶ月前

「人間とサテュロス」

「人間とサテュロス」というおはなしをご紹介いたします。 「人間とサテュロス」の初出はイソップ寓話。 イソップ寓話は、紀元前7〜6世紀ごろにイソップ（アイソーポス）なる人物が書いた寓話集……とされてはいるものの、実際どれが本当にイソップが作ったものなのか、なんならイソップという人物は実在したのかもどうかもわからない、ギリシャの古すぎる物語集です。紀元前4世紀くらいにはすでに「イソップといえば寓話作家」という了解が出来上がっていたとか。古い。あまりにも古い。 そちら及び、それを元にしたラ・フォンテーヌの「寓話」、また「伊曾保物語」、ついでにセクストス・エンペイリコスの「学者への論駁」からの該当箇所…

#牧神#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•4ヶ月前

ライオンと魔女（ナルニア国ものがたり１）

「ナルニア国ものがたり」シリーズにはサテュロス的なひとびとが登場するので、ご紹介していこうと思います。 2巻『カスピアン王子のつのぶえ』はこちら 4巻『銀のいす』はこちら 5巻『馬と少年』はこちら 「ナルニア国ものがたり」はC.S.ルイスによるファンタジー小説のシリーズ。全7巻。 有名なのでシリーズに関する説明はさておき、サテュロス的なひとびとを追っていこうと思います。今回は第1巻の『ライオンと魔女』について。 テキストは『ライオンと魔女』（C.S.ルイス著、瀬田貞二訳、岩波書店、2012（新版第22刷））によりました。ルイス作品の著作権消滅に伴い新訳が次々と出版され、最新の翻訳は新潮社からの…

#牧神#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•4ヶ月前

牧神の護符

ロバート・ブロックによる短編小説「牧神の護符」（植草昌実訳）をご紹介いたします。 テキストは『予期せぬ結末3 ハリウッドの恐怖』（ロバート・ブロック著、井上雅彦編、伊藤典夫ほか訳、扶桑社、2014）によります。 作者ブロックは1917年生まれのアメリカの作家で、代表作は映画の方が有名かもしれない『サイコ』。今回の「牧神の護符」（原題"The Seal of the Satyr"）は1939年作です。 あらすじ。 主人公は神殿の発掘調査のためギリシャにやってきた青年、ロジャー・タールキストくん。港町のはずれにある森に森の神の神殿があると聞き、仕事を放り出してそっちに向かってしまいます。 村の古老…

#牧神#パーン#サテュロス
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•4ヶ月前

灰色の小人たちと川の冒険

『灰色の小人たちと川の冒険』をご紹介いたします。 テキストは『<ジュニア・ライブラリー＊大日本図書>灰色の小人たちと川の冒険』(‘BB’著、神鳥統夫訳、大日本図書、1995)によりました。 原題は”The Little Grey Men”、1942年刊。作者BBの本名はデニス・ワトキンス=ピッチフォードといいます。病気のため学校には通わず家で教育を受け、結果として家のそばの自然と親しみながら成長したとのこと。その体験が実を結んだものが、一連の児童文学作品です。 あらすじはこんな感じ イングランド中部、フォリー川のそばに3人のノームが住んでいます。 ある春の日、三男のボールドは、数ヶ月前に川を上…

#牧神#パーン
サテュロス、パーン、牧神、牧羊神、半獣神、ほか•10ヶ月前

牧神の戯れ（ケネス・モリス）

ケネス・モリスによる小説「牧神の戯れ」をご紹介します。 テキストは『ダフォディルの花：ケネス・モリス幻想小説集』（ケネス・モリス著、舘野浩美訳、中野善夫訳、国書刊行会、2020）によりました。 ケネス・モリスは19世紀末〜20世紀初頭のウェールズの詩人。ウェールズの伝承マビノギオンを題材にした長編作品が有名です。 「牧神の戯れ」の原著"A Wild God's Whim"は1917年の作。Maurice Langran名義で発表されました。 あらすじ アイルランドのとある庭園の花々を抜けていくと、ブロンズ製の牧神パンの像に行きつきます。どうやらこの中にはほんものの牧神パンの魂が居着いている様子…

#牧神#パーン