冒頭の荒俣宏と鹿島茂のコレクター談義が濃厚で可笑しい。荒俣宏が「知とは情報ではなく物量なんですよ。質や検索性よりも、山のように『積める』かどうかが大事なんです」と論ずれば、鹿島茂が「わたしが集めているのではなく、集めさせられている。その境地に至るのが大切です」と語る。 ウクライナもまた突き進んでいくであろう「犠牲者意識ナショナリズムの罠」を回避する道はあるのかという問題提起は興味深い(東浩紀「声と戦争」)。 豊田有「ベニガオザルの社会から考える『平和』」も面白かった(「『平等主義』と聞くと、それは平和で良いことであるかのように思えるかもしれません。しかしながらそこでは、専制主義的な社会のように…