ユクは毎日何かしらの笑いを提供してくれる。犬は笑わせようなどという作為がないため、余計におもしろい。真面目に取り組んでいるところを笑うのは申し訳ないとも思うが、笑いとはそういうものでもあろう。 何をニヤニヤしているのだおぬしは。 ユクのために置いてある毛布やベッドなどを前足で掘るような仕草をして整える。本来は土をかき分け寝床を作るというような動きに由来するものと思われる。相手が土ではないので、ベッドはひっくり返るわ、毛布はぐちゃぐちゃになるわでひとつも整わない。それでもどこかで満足をして、メイクしたベッドのうえで丸くなって、深い溜め息をつく。それでいいのか?とツッコミを入れたくなるが、これでい…