◆今年パリでオリンピック~パラリンピックが開かれている頃、パリ・コミューン(1871)のことを思い出していました。パリ・コミューンは、独仏(普仏)戦争[*1]敗北直後のパリにできた都市自治政府でした。ドイツとの講和に反対し、武装してパリにたてこもった人たちがいたのです。私は、フランス第三共和政(1870~1940)が、ひいては現在まで続く共和政が、パリ・コミューンの人たちの犠牲の上に成立したと考えてきました。 ◆20年ぐらい前までは、高校の世界史教科書にも「史上初の労働者自治政府」などと書かれていたパリ・コミューンですが、現在の「世界史探究」教科書ではごく軽い扱いになっています。 ◆パリ・コミ…