コンコルド広場からテュイルリ庭園に入るとまず,左手(北側)にジュ・ド・ポーム,右手のセーヌ川沿い(南側)にオランジュリー美術館がある。モネの「睡蓮」を見たければオランジュリーに,現代写真に興味があればジュ・ド・ポームへと足を運ぶ。 「ジュ・ド・ポーム」とは「テニス」のことである。「ポーム(paume)」はフランス語で「掌」。ラケットを使う前は,素手でボールを打っていた。イギリスに渡って現在のテニスとなる。ジュ・ド・ポーム国立美術館の名は,屋内にテニスコートがあったことからきている。テニスの前身ジュ・ド・ポームは絶対王政時代には王族・貴族の間で親しまれていた。フランス革命最初期に,第三身分(平民…