今年3月10日のイランとサウジアラビアの国交正常化を中国が仲介したニュースには驚きました。対立する両国家の関係を正常化させるなど、国連など国際機関を除けば、アメリカとソ連(ロシア)くらいしかできなかった特権を中国が持ったのですから、私の世界観では、ロシアがウクライナと戦争した以上に重要な歴史の転換点です。 中東に限らず、世界中の発展途上国で中国の存在感が激増しています。中国の外交方針は、人権重視のアメリカと異なり、経済重視と言われます。そうなると「中国は人間の尊厳を踏みにじって金儲けしている最低な国家だ」という印象を持ちそうですが、ウクライナ戦争で、中国はロシア寄りではあるものの、下の国連決議…