今回は、最近読んだ1冊の本からお話します。 ピエール・テイヤール・ド・シャルダンの著書【現象としての人間】です。 少し難しい話になりますが、とても「素晴らしい本」なので、ぜひ最後まで一読頂けると嬉しく思います。 著者のテイヤールさんは、「学者(地質学・天文学など)」でありながら、「カトリックの神父」という珍しい肩書きを持った人でした。 ご存知の方もいると思いますが、少し前までのキリスト教は「科学」を受け入れない体質がありました(今でも、その傾向はありますが)。 そのような時代に、「学者と神父」という相容れない立場の間にいた彼は、「科学を無視する訳にはいかないが、人が信仰を捨ててはならない」と考…