渦状に巻いた銅線を継ぎ合わせて立体を作る。一つの作品に、いったいどれほどのパーツが使われているのか。 入口付近には、そうして造られた〔八咫烏〕が鎮座。「神武東征」時に案内役を果たしたとも言われているから、タイトルにあるとおり吉祥には違いない。 更に奥に進めば、場内の照明は落とされ薄暗い空間。そこに先の技法で造られた作品が天井からぶら下げられている。 電球が明滅し、床や壁に影を映し出す。 そのものも勿論だが、影が繋がりできた形も一つの作品のよう。 目出度い、且つ飛空するモノであれば龍や鳳凰だろうか。 静寂の空間には運気が満ちている。 会期は~6月4日(日)まで。