産米増殖計画と水利組合についての現段階の認識 産米増殖計画が飢餓輸出を招来し、水利組合費負担が貧窮農民の内地への流出を招いたという説について。今の認識をまとめてみた。誤認もあるだろうし、詳しい数値や法令については、なお確認の必要がある。 人口増加の影響 併合後、朝鮮の人口は著しく増加していった。これは急速に近代化する国家に普遍的に見られる現象だろう。明治時代の日本も同様だった。誕生した若い朝鮮人が成長し、就労年齢に達し始めた時期が昭和時代であろう。 この人口爆発は第一に将来的な食糧不足を惹起した。その対策として産米増殖計画が進められた。それはある程度成果を出し、内地の米需要にも対応するため移出…